公演情報
第76回公演「盲導犬」
作=唐十郎
演出=久保井研+唐十郎
「何故 そんなに飢えるのか 俺のファキイル
何故 そんなに影をにくむのか 俺の犬」
またファキイルが呼んでいる!
ファキイル−−−
それは、貪欲なるものという意味。
コヨーテの血をひき、悪魔の犬とも呼ばれる伝説の黒い犬の名。
その幻の犬・ファキイルを自分のガイドだという盲人・影破里夫(えいはりお)。
破里夫は、はぐれてしまったファキイルを探して、新宿のコインロッカー前に辿り着き、そこで、バンコックで夫を亡くした未亡人・奥尻銀杏に出会う。
生前の夫によって、かつての恋人の思い出をコインロッカーに封印された銀杏。
ファキイルの遠吠えが銀杏の耳を衝いた時、夫の亡霊が黄泉の国からコインロッカー前に現れる。
時空の渦にのみ込まれ、現世と冥府の境界が溶け合い、やがて導かれる超幻想世界。
影破里夫しか見たことはないそのファキイルは、不服従の剛毛を逆立て、〈否定〉の炎に、その眼を輝かせながら、主人の許に帰らない「盲導犬」として、今ふたたび蘇る−―
。
[登場人物]
影破里夫…巷をさまよう我らがエイハブ船長
フーテン少年…シンナーを吸ってて、持ってる袋を自分の三番目の肺と呼んでいる
婦人警官サカリノ…心優しきミニスカート警官
五人の愛犬教師…愛・忠・和・仁・礼の魂を犬に植えつける研修生
銀杏あるいはトハ…翻る銀杏の葉とナイルの猛魚の背鰭を持つ女
犬屋の主人…毛一本、一円に数える
刑事…婦人警官サカリノに狂いったけ
三人の女…東京で防空頭巾をかぶっている
先生…愛犬教師だが、犬に不服従を数えかねない。そして奥尻銀杏の影の夫
研修生1、2、3…入ったばかりの人たちでぇ〜す
タダハル…銀杏に恋しながらも、自ら身を引いた青年
ブリキの盲導犬…ただ錆びてはおりません
ファキイル…その遠吠えを聞け
【役者陣】
久保井研/稲荷卓央/藤井由紀/福原由加里/加藤野奈/大鶴美仁音/重村大介/升田愛/藤森宗/西間木美希/岩田陽彦/壷阪麻里子/工藤梨子/舟山海斗/中尾瑠夏/岡村慶人/仲田結
友寄有司/影山翔一
【公演場所】
●猿楽通り沿い特設紅テント
●雑司ヶ谷・鬼子母神
【公演日程】
2025年10月11日 〜 2025年11月3日
【前売開始】
2025年08月31日