座長プロフィール
唐十郎 (から じゅうろう)
1940年2月11日、東京都・下谷万年町生まれ。劇作家、演出家、俳優、小説家。
1958年、明治大学文学部演劇科に入学、学生劇団「実験劇場」で俳優として活動する。63年、サルトル作『恭しき娼婦』で劇団「シチュエーションの会」(64年「状況劇場」に改名)を旗揚げ。処女戯曲『23時54分「塔の下」行は竹早町の駄菓子屋の前で待っている』を執筆する。
67年、新宿花園神社境内にて初の紅テント公演を行う。アンダーグラウンドカルチャーの旗手として絶大な人気を誇り、個性派俳優を多数輩出する。演劇論「特権的肉体論」は後続世代に強い影響を及ぼした。
韓国、台湾、バングラデシュ、レバノン、シリア公演など海外公演も敢行。70年『少女仮面』で岸田國士戯曲賞受賞。83年『佐川君からの手紙』で芥川賞受賞。
88年、状況劇場を解散し1989年に劇団「唐組」を旗揚げ。作・演出、出演を務めテント公演を精力的に行う。
横浜国立大学、近畿大学では教授・客員教授を務めた。
2003年『泥人魚』にて紀伊国屋演劇賞、読売演劇大賞演出家優秀賞、鶴屋南北賞、読売文学賞受賞。これまでの独創的な舞台制作の功績が評価され、12年度朝日賞受賞。
受賞歴
- 1970年
- 『少女仮面』第15回岸田國士戯曲賞受賞
- 1983年
- 『佐川君 からの手紙』第88回芥川賞受賞
- 2003年
- 春公演『泥人魚』紀伊国屋演劇賞、読売演劇大賞演出家優秀賞、鶴屋南北賞、読売文学賞受賞。
- 2006年
- 読売演劇大賞芸術栄誉賞、明治大学特別功労賞受賞。
- 2010年
- 韓国、第3回李炳注(イ・ビョンジュ)国際文学賞を日本人として初めて受賞する。
- 2012年
- 朝日賞受賞
- 2021年
- 文化功労者 顕彰
小説、随筆
- 1968年
- 『特権的肉体論』
- 1972年
- 『少女と右翼』(初の書き下ろし長編小説)
- 1972年
- 『日本列島南下運動の黙示録』随筆集
- 1973年
- 『わが青春浮浪伝』
- 1973年
- 『青春遊泳ノート』
- 1973年
- 『ズボン』
- 1974年
- 『魔都の群袋』随筆集
- 1974年
- 『紅疾風』小説
- 1974年
- 『幻のセールスマン』小説集
- 1974年
- 『ギャマンのオルゴール』初のラジオドラマ
- 1975年
- 『恋の鞘当て』NHKラジオドラマ
- 1976年
- 『風のテント胸には拳銃』随筆集
- 1978年
- 『海星・河童』小説集
- 1979年
- 『調教師』
- 1979年
- 『風に毒舌』随筆集
- 1980年
- 『豹の眼』随筆集
- 1980年
- 『沼・ふたりの女』戯曲+小説
- 1981年
- 『下谷万年町物語』小説
- 1982年
- 『佐川君からの手紙』小説
- 1983年
- 『サンドイッチマン』小説集
- 1983年
- 『唐十郎血風録』随筆集
- 1984年
- 『安寿子の靴』NHKドラマ
- 1984年
- 『マウント・サタン』小説
- 1985年
- 『二重合唱』
- 1986年
- 『紙女房−楼閣興信所通信』
- 1987年
- 『フランケンシュタインの娘』小説
- 1988年
- 『シェイクスピア幻想』
- 1990年
- 『電気頭』小説
- 1993年
- 『青春牡丹燈籠』小説
- 1994年
- 『作家の自伝・唐十郎−わが青春浮浪伝
- 1995年
- 『海ほおずき』小説
- 1995年
- 『水の廊下』随筆集
- 1996年
- 『雨月の使者』小説
- 1997年
- 『幻想劇場』小説集
- 2000年
- 『蛇行』小説
- 2005年
- 『ガラスの使徒』小説
- 2006年
- 『劇的痙攣』小説
- 2009年
- 『朝顔男』読売新聞夕刊連載小説
- 2015年
- 『ダイバダッタ』小説・随筆集
戯曲
- 1964年
- 『24時53分「塔の下」行きは竹早町の駄菓子屋の前で待っている』(処女戯曲)
- 1964年
- 『渦巻きは壁の中をゆく』
- 1965年
- 『街頭劇 ミシンとこうもり傘の別離』
- 1965年
- 『煉夢術−白夜の修辞学或いは難破船の舵をどうするか』
- 1965年
- 『月笛葬法』
- 1965年
- 『淫劇ジョン・シルバー』
- 1966年
- 『腰巻お仙の百個の恥丘』
- 1966年
- 『アリババ』
- 1966年
- 『腰巻お仙 忘却篇』
- 1967年
- 『時夜無銀髪風人(ジョン・シルバー)』
- 1967年
- 『ジョン・シルバー 新宿恋しや夜鳴篇』
- 1967年
- 『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』初のテント公演
- 1968年
- 『由比正雪』
- 1968年
- 『続ジョン・シルバー』
- 1969年
- 『腰巻お仙 振袖火事の巻』
- 1969年
- 『少女仮面』早稲田小劇場(鈴木忠志)へ書き下ろし、岸田國士戯曲賞
- 1969年
- 『少女都市』
- 1970年
- 『ジョン・シルバー 愛の乞食篇』
- 1971年
- 『吸血姫』
- 1971年
- 『あれからのジョン・シルバー』
- 1972年
- 『二都物語』
- 1972年
- 『鐵假面』
- 1973年
- 『ベンガルの虎 白骨街道摩伝』
- 1973年
- 『盲導犬』櫻社(蜷川幸雄)へ書き下ろし
- 1973年
- 『海の牙-黒髪海峽篇』
- 1974年
- 『唐版 風の又三郎』
- 1974年
- 『ガラスの少尉』
- 1974年
- 『夜叉綺想』
- 1975年
- 『唐版 滝の白糸』大映撮影所公演(蜷川幸雄演出・沢田研二主演)
- 1975年
- 『腰巻おぼろ 妖鯨篇』
- 1975年
- 『糸姫』
- 1976年
- 『下町ホフマン』
- 1976年
- 『ハーメルンの鼠』劇団第七病棟、旗揚げ公演(石橋蓮司演出)へ書き下ろし
- 1976年
- 『おちょこの傘持つメリー・ポピンズ』
- 1976年
- 『恋と蒲団』
- 1977年
- 『蛇姫様 我が心の奈蛇』
- 1977年
- 『唐版 俳優修業』
- 1978年
- 『六号室』
- 1978年
- 『ユニコン物語 台東区篇』
- 1978年
- 『河童』
- 1979年
- 『唐版 犬狼都市』
- 1979年
- 『青頭巾』
- 1979年
- 『ふたりの女』劇団第七病棟(石橋蓮司演出)へ書き下ろし
- 1980年
- 『女シラノ』
- 1980年
- 『鉛の心臓』
- 1981年
- 『下谷万年町物語』パルコ西武劇場公演(蜷川幸雄演出)
- 1981年
- 『お化け煙突物語』
- 1981年
- 『黄金バット 幻想教師出現』
- 1982年
- 『新・二都物語』
- 1982年
- 『秘密の花園』本多劇場こけら落とし上演
- 1983年
- 『住み込みの女』
- 1983年
- 『黒いチューリップ』パルコ西武劇場公演(蜷川幸雄演出)
- 1984年
- 『あるタップダンサーの物語』
- 1985年
- 『ジャガーの眼』
- 1985年
- 『御注意あそばせ』
- 1985年
- 『少女都市からの呼び声』
- 1985年
- 『ビニールの城』劇団第七病棟(石橋蓮司演出)へ書き下ろし
- 1986年
- 『ねじの回転』
- 1987年
- 『湯毛の中のナウシカ』劇団第七病棟(石橋蓮司演出)へ書き下ろし
- 1988年
- 『さすらいのジェニー』仮設劇場「下町唐座」公演
- 1988年
- 『逢魔が恋暦』新橋演舞場公演(渡辺えり子演出)
- 1989年
- 『電子城−背中だけの騎士』
- 1990年
- 『セルロイドの乳首』
- 1990年
- 『透明人間』
- 1991年
- 『電子城II-フェロモンの呪縛』
- 1992年
- 『ビンローの封印』
- 1992年
- 『虹屋敷』
- 1993年
- 『桃太郎の母』
- 1993年
- 『動物園の消える日』
- 1994年
- 『匂ひガラス』
- 1994年
- 『孤島』
- 1994年
- 『裏切りの街』
- 1997年
- 『ジャガーの眼 サラマンダ直し版』
- 1995年
- 『人さらい』劇団第七病棟(石橋蓮司演出)へ書き下ろし
- 1996年
- 『模造石榴』
- 1996年
- 『赤い靴』
- 1997年
- 『海の口笛 渡り海女の伝えより』
- 1998年
- 『汚れちまつた悲しみに……』
- 1998年
- 『秘密の花園 改訂版』
- 1998年
- 『マラカス−消尽−』シアタートップス公演(佐野史郎主演のための作・演出)
- 1999年
- 『眠り草』
- 2000年
- 『夜壺』
- 2000年
- 『鯨リチャード』
- 2000年
- 『闇の左手』
- 2001年
- 『水中花(「透明人間」改め)』
- 2002年
- 『糸女郎』
- 2002年
- 『虹屋敷 改訂版』
- 2003年
- 『泥人魚』
- 2003年
- 『河童 改訂版』
- 2004年
- 『津波』
- 2004年
- 『眠りオルゴール(「糸姫」)改訂版』
- 2005年
- 『鉛の兵隊』
- 2005年
- 『カーテン−「電子城II」より』
- 2005年
- 『風のほこり』劇団新宿梁山泊へ書き下ろし
- 2006年
- 『紙芝居の絵の街で』
- 2007年
- 『行商人ネモ』
- 2008年
- 『夕坂童子』
- 2009年
- 『黒手帳に頬紅を』
- 2010年
- 『百人町』
- 2010年
- 『姉とおとうと』
- 2011年
- 『ひやりん児』
- 2011年
- 『西陽荘』
- 2012年
- 『海星』
- 2012年
- 『木馬の鼻』劇団唐ゼミ☆へ書き下ろし